サービス業と一言で言っても、実に多種多様である。
生活者(消費者)向けのサービスを展開する企業もあれば、
法人企業向けに利便性や専門性を提供する企業もある。
つい先日、後者のサービス業
―― 企業に対し専門サービスを提供する経営者
と企業内研修の打ち合わせを通じて、
じっくりとお話する機会を得た。
「わが社ではお客様に専門的な知識や判断を提供しています。
法律や時代環境は大きく変わり、
そのスピードも上がっています。
お客様は専門家としての我々に、
法への対応はもとより色々な解決策を求めて来られます。
この様な中で、メンバーは専門性を磨くことには
余念がありません。
知的好奇心や自分を高めようとする意識は、
むしろあり余るくらい旺盛です。
しかし一方では、サービス業であるにも関わらず
意外とお客様視点が不足しているのが
課題だと認識しています。
そこで、対策として次の様なことを打ち出しています。
それは、『お役に立てる$齧蜷ォの追求』というものです。
今回の研修では、この“お役に立てる”というテーマの意義や
現場での具体的な取り組みについて定着・浸透を図りたいのです。
ぜひ得意とする双方向対話・実践型研修で、力を貸してください」
打ち合わせを通じて、経営者の熱い想いに
こころが揺さぶられると共に、
お客様視点やお役に立てる専門性というキーワードが
明確になり深まっていった。
経営者との打ち合わせを終え振り返る中で、
真っ先に浮かんだ想いは次の様なことであった。
「セールスポイントとバイイングポイント」
というものだ。
セールスポイントは、売り込むために強調する点。
バイイングポイントは(あまり聞き慣れない言葉かもしれないが)
買うと決める決定的な点ということだ。
営業成績のよいセールスパーソンは、
単に商品や会社の良さを売り手視点でとうとうと語るのではない。
お客様との人間関係・信頼関係づくりを何より大切にしている。
お客様がこの商品を購入すれば、これまでとは違い生活や
仕事がどのように豊かになるかを買い手視点で会話をする。
しかも、セールスポイントの説得に掛かるのではない。
お客様の「なぜこれを購入するのか」という気持ちに寄り添い、
一緒になってバイイングポイントを明らかにしていく。
言うなれば、お客様がバイイングポイントを納得し
得心するためのお手伝いをする。
セールスポイントは、売り手視点であり自分視点。
バイイングポイントは、買い手視点であり相手視点。
立ち位置(スタンス)が決定的に違うのである。
日々の業務を自分視点・相手視点で見つめる中で、
「ピンボケ仕事は無価値」という言葉が蘇ってきた。
加えて、このピンボケ仕事を防ぐために、
「ダ・ラ・リのチェック」
が効果的であることも脳裏に広がった。
ダラリとは、次にあげる3つの言葉の語尾である。
1.ムダ 自分が打っている手は多いが、
真に相手が欲しているものを
満たしていない状態 要望(目的)<行動(手段)
2.ムラ ムダとムリが交互にやってきている
状態
3.ムリ 自分が打てる手が状況や能力の面で
限られる中、相手の想いに応え切れて
いない状態 要望(目的)>行動(手段)
日々の人間関係や仕事の取り組みの中で、
相手にもの足りなさを感じたり、
逆に、お節介し過ぎでは?と感じたりする場面が
少なくないのかもしれない。
相手が何を求めているのか、
どうして欲しいと願っているのか、
相手に確認したり問い掛けることが大切だ。
また、相手から教えてもらう前に、
1.相手を感じ
2.空気を読み
3.気付く感性を研ぎ澄ます
ことはさらに大切なこととしみじみ想う。
「相手視点なくして、人生と仕事の充実なし」
と感ずる素晴らしい経営者との対話であった。
人は一人では生きていけず、支えあって生きていくものだから。
あなたご自身は何を感じ、何に取り組んでおられますか?
「“お役に立てる”専門性の追求」
「セールスポイントとバイイングポイント」
「立ち位置(スタンス)が決定的に違う」
「ピンボケ仕事は無価値」
「ダ・ラ・リのチェック」
「相手を感じ・空気を読み・気付く、といった 感性」
「相手視点なくして、人生と仕事の充実なし」
1) あなたの言動・行動は、相手からみて
お役に立っているでしょうか?
2) あなたはピンボケを防ぐために、
どのような取り組みをされておられますか?
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