実録、経営者・リーダーが最も影響を受けた言葉
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 第21回 (2007/7/25発行)

 「社長の方針がどうしても腹に落ちない!」 (後編) 

 中部ホリー販売株式会社  
 代表取締役 三浦寛司氏(43歳 仮設足場施工レンタル業)


 1 <人生と事業が大きく動く前の状況>

経営者として会社の方針を明確にし、

幹部・社員をはじめ関係者に

一年の想いを浸透させる方針発表会。


私どもの会社でも毎年開催し、

十年目を超えた時にある転機を実感する出来事がありました。


社長である私の方針に対して、

それまでは別の角度から意見具申をする人間が少なかった、

いやほとんど無かった感じでした。


そのような社風の中、この年はある幹部が事前の幹部会議の席上で

 「社長の方針がどうしても腹(腑ではなく)に落ちない

 「いいのだけど、心に響かない」

 「社長が本当に実現したいことは何ですか」

と心情を吐露し始めたのです。


そして、その幹部の意見を聞いているうちに、

私自身、発表した方針の概要に熟慮不足を感じ、

話し方にも熱が入っていないことに気がついたのです。


その幹部の言葉は、他の幹部も感じている総意であり、

なにより私自身がうすうす感じていた物足りなさを、

ズバリと言い当てたのです。


と同時に、最初虚をつかれ驚きはしたものの、

その意見をじっくりと聴くと共に、

本音・本気・本心での意見具申(提案)に対して

当の幹部に感謝の意を自然と伝えていたのには

自分でも驚きました。

 

 2 <経営者・リーダーとして、こころにしみたあの言葉>

 

ところが、その場に同席していた当時お世話になっていた

ある専門家からは、

 「社長の方針に会議の席で異を唱えるような社員は感心しない。」

という思ってもみないアドバイス(もちろん、自分自身としては

その専門家の意見も判らなくはないが、今は状況が違うことは

わかっていました)。


後日、ある尊敬する経営者にその話をすると、

 「いい社員がいるなぁ! 大事にしろよ!」

という励ましをもらったのです。


まさに我が意を得たりと感じると共に、

何でも言い合える風土を創って来たその芽が

確実に育って来ていることに言いようのない喜びを感じたのです。


そして、その会議の後、一ヶ月の間に真剣に考え、悩み、見直し、

また自己啓発の機会も得て、

改めて幹部会議で自分の実現したいことを話したところ、

その幹部社員が「腹に落ちました!」と言ってくれ、

本当によかったと実感しました。

 

 3 <人生・事業で何がシフト(転換)したか>


組織のリーダーである経営者は、自分の意見に賛同をしてくれると

安心するのかもしれません。


しかし、そこには長いものには巻かれろといった迎合や、

事なかれ主義・前例主義がはびこる原因を作ってしまっていると

強く感じたのです。


異を唱える幹部がいるからこそ、多方面からのリスクや

環境変化にも、柔軟に対応できるのではないでしょうか。


社長が憲法(決まり)ではなく、繁栄”こそが憲法であるという

真意を汲んで活躍してくれる幹部に、改めて感謝を伝えたい。


 4 <水野が直接お聴きして感じたこと>

 

意見具申(提案)が多い会社にするために、

 1)経営者がどのような意見をも受け止める度量と柔軟性を磨く

 2)評価する前に意見提案にありがとうを伝える

 3)リーダーがいつもベストであるとは限らないことを伝えておく

ことが大切であると、実感する素晴らしいご体験談でありました。

 


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